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インドネシアのTHR(Tunjangan Hari Raya):月割り計算について

更新日:2024年3月27日

イスラム教徒が多数を占めるインドネシアでは、イード・アル・フィトル(イドゥル・フィトリ)やイード・アル・アドハ(イドゥル・アドハ)などの宗教的な祝日に、従業員に対して「Tunjangan Hari Raya」(THR)と呼ばれるボーナスが支払われます。

毎年、THRに関しての法令が出されていますが、内容はここ数年ほとんど変わっていません。2024年は、3月15日付で、「M/2/HK.04/III/2024」が施行されています。


THRの対象者は、勤続期間が1か月以上の正社員及び契約社員です。契約社員には、日雇い労働者も含みます。大祭の遅くとも7日前までの支払いが義務付けられていますので、今年は4月3日までに支払いが必要です。ただし、クリスチャンの従業員については、会社規定でクリスマス前の支給としている会社もあります。


従業員が1年以上勤務している場合、基本給+固定給の1か月分がTHRとして支払われます。しかし、1年未満の勤務の場合、勤務月数に応じて月割り計算が行われます。

具体的には、勤続期間を1か月単位で切り捨てて計算するのが慣行です。例えば、2ヶ月と1日勤務した従業員の場合、2ヶ月分の基本給に対する割合でTHRが支払われます。

法的根拠については、インドネシア労働法において、THRの計算方法に関する具体的な規定は、労働省令(Kepmenakertrans)No. 6/2016 に記載されています。ただし、この法令では、切り捨て計算について明確な指示は示されていません。

法的根拠に明確な規定はありませんが、インドネシアの慣行では切り捨て計算が一般的に行われています。ただし、企業ごとに独自のポリシーや規定がある場合がありますので、各企業の規定を確認することが重要です。

日雇い従業員については、過去12か月間の1か月の平均給与を計算して、それをTHRの計算基礎とします。


なお、宗教大祭日の30日前以内に退職した正社員に対しても、支給義務が発生します。宗教大祭日を迎える前に契約が終了した契約社員には、支給義務はありません。

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